たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

アクリル画

昨年秋に描き始めたアクリル画です。教室で描いているためモチーフは静物です。長いこと眺めてきましたが、もう完成でいいかなと思いました。静物に向かい合うとき、その静物たちが支配している空気の広がりが気になります。それが描けているのか、眺め続けてきました。たぶん自分の場合、それを描くのが目的です。気になるところもありますが完成としました。



木炭でデッサンした段階。F12号キャンバス



下塗りと第1回目の彩色。アクリル絵具使用。抑え目の無彩色から青系色彩なので、どうも冷たい感じがします。右の容器もちょっと寒い。この後、暖色系の色を付け加えていきました。背景が明るく、逆光気味の静物たちになっています。このへんをどうまとめて行くか・・・



何度かの繰り返しを経て、完成としたもの。いつも背景表現には試行錯誤をします。やはり主役は静物たちにして、暖かい雰囲気をつくるようにしました。とくに鹿の頭蓋骨が主役になってもらいました。子鹿の頭らしいので、ちょっとそんな感じも加えて。さらに、とってつけたようになりましたが赤い唐辛子を壷に挿し、赤系統の色を追加。


この後のアクリル画として、静物たちがゴチャゴチャと並んでいるモチーフを描いています。たくさんものがあるにもかかわらず、空気はシーンとしていて静寂が支配している、そんなものをねらっています。もうすこし暖かくなってくれば野外で水彩画を描くという選択肢も出てきますね。


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