たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

地球温暖化

CO2の濃度上昇により地球が温暖化するという説と、いや寒冷化に向かい始めたという説が、互いに議論されていて、その正確なところは判然としない。IPCCでは世界中の科学者の集まりの多数意見としてCO2犯人説を採るが、科学者の95%はそれには懐疑的だという主張もある。どのような主張にも根拠が必要であるとは誰もが思いつく話だが、その根拠自体が対立している構図だ。どちらが真であるかを、その科学的根拠により判別する作業は、さらに高度な専門知識がないと公平には見ることが困難だと感じる。


とは言いながら技術者の端くれであった自分の立場は、一貫してCO2犯人説には懐疑的だ。大気中ガスの0.04%程度のCO2濃度の変化だけによって、一義的に地表付近の温度というきわめて広大な面積にかかわる複雑なパラメータが決定づけられるとはとうてい思われない。そんな単純化して温暖化の問題が見えたと断定していいのだろうか?まるで小さなビニールハウスの内部温度を、簡単な相関関係で推定しているような危険な話だ。


0.04%のCO2ガスの作用だけで地球の気温が左右されるとするなら、雲の量やひいては宇宙線の量などによる影響度を、どのように見積もったのだろう?地球温度のデータを決める過程で数多くのパラメータが関与しているはずだが、CO2濃度以外のその他のパラメータが温度に影響をもたらしていないという検証はどのようになされたのだろう。この辺もよくわからない話だ。ただCO2濃度と大気温の相関だけをもって、CO2が原因であると決めつけているように思われるのだ。


おそらく地球の温暖化が進めば、CO2濃度は変化する。海洋中に溶解していたCO2がガスとして放出されるからだ。温暖化とCO2濃度上昇のどちらが原因でどちらが結果なのか、あるいはそのどちらも原因ではなくて、雲の量などの別の要因が決定しているのか、きめ細やかな検証が必要なのだろう。風が吹けば、猫が減って、ねずみだって活躍するし、最終的に桶屋も儲かるかもしれない。桶屋の儲けと、ねずみの活動との相関を取ればかなりプラスの相関になることもあるだろう。じゃねずみの活動が、桶屋の儲けを決めていますとはいえない。桶屋の商売は桶屋に任せるのがスジというものだ。


自分の感想としては、CO2犯人説の議論はどうも雑駁な印象を受ける。温暖化が進むのか寒冷化が進むのか、しばらくで(数年で)決着がでる。それを見守ることにしよう・・・