たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

サンプル画に手を入れる

6月の教室で、天竜川の広い河川敷の近くで絵を描いた。風景画の基本になる水平線とそこから派生する道の流れを意識することがテーマ。道の風景を鉛筆で描いてもらった。


いつもやるのだが、描く前にデモンストレーションをする。生徒さんが見ている前でだいたいこんな感じで描いてくださいとラフな走り描きを描く。これで画面の中心を何にするか、また画面に入れる風景の範囲(トリミング)が明確になり構図が決まる。むろん将来的には生徒さん自身が構図を含めぜんぶ自分で決めて描かねばならないが、最初のつまずきの関門はこの構図取りだ。


まずい構図の絵をいくらその後頑張って描いても報われないし、絵がよくはならない。それでは生徒さん自身もつらいし、やがてめげてしまう。構図はたくさん描かないと上達しないので、最初から構図まで自分で決めていくのは難しい。(それができるようになったら習いはしないだろう)


ところで構図取りの走り描きがスケッチブックにそのまま残っていた。放っておくのももったいないので、少し手を入れた。わかりやすい構図すぎてステロタイプになっているが、教える際にはこのシンプルさが重要だ。また普段やらない線をなぞることもやった。説明のため、道の両側の線は何度もなぞっている。



マルマン F4スケッチブック 鉛筆 4B、2B、H、2H
1hほど


正面の山をもっと描くべきかもしれないと思う。でも絵のスッキリ感が失われるかも。ちょっと迷うところだ。