たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ブレーキ力

先日のTV番組で、「ブレーキ力」という聞きなれない言葉を耳にしました。ある行動を「とらない」自制する力を示す言葉らしく、生涯で25歳時がもっともブレーキ力が高いのだそうです。それ以上の年齢ではぐんぐんブレーキ力が低下し、50代ではだいたい9歳児のブレーキ力と同等レベルとなるそうです。小学3年生と同じとなります。ふと思い起こしたのは過食症のことでした。


また恐怖に駆られたときや不安に陥ったときに、突発的な行動をおこしたり、叫んだりわめいたりする、あるいは怒りに駆られた行動をとるなどの状態は、このブレーキ力が低下していると見るようです。つまり精神の恒常性を保ち、平静な精神状態を維持する力がこのブレーキ力で、取り乱さない内部の力なのですね。


エイリアン2」というSF映画は大変好きなもののひとつです。乗組員が閉じ込められた部屋のどこかからエイリアンが襲撃するという状況の中にあって、ブレーキ力のもっとも弱い人間が、武器を手に叫び、突進し、銃を撃ち放ってしまうシーンがあったような気がします。このことにより乗組員の状況はますます不利になるのですが、こころにムクムクと湧き上がる恐怖とか不安に支配されて、怒りの行動となったり自暴自棄になってしまうのです。


こんな極端な事例でなくても、日常の場面でも、ブレーキ力の不足ゆえに感情をむき出しにした行動をとったり言わなくてもいい言葉を吐いていないかなどと思いました。「いま自分は恐怖や不安に打ちのめされかかっている」と自覚することが、まず必要なことではないかなどと思ったのです。自分の感情は意外に自覚が難しいのです。内観法は、まず自分の心にわきあがる感情をつぶさに観察していきます。


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