たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

モリゾの魅力

西洋絵画の巨匠」という薄い週刊誌のような画集を定期購読しています。退職を決意して絵画の世界に足を踏み入れようとしているのと時を同じくしているので、ちょうどいいかという感じで本年の1月から買い続けています。


先週の配本は、No.26 モリゾでした。じつは本日書店から手に入れたのですが、開くなりモリゾの魅力にとらわれてしましました。モリゾに関しては、名前を聞く程度で詳しいことはあまり知らなかったのです。マネの絵画に登場する美人モデルといった方がわかるくらいです。


印象派に属した女流画家で、画風は明るくかつ優しく光に満ちているという感じす。幸せな生涯を送った人物のようですが、その幸福の感覚が絵に滲んできていると感じます。そして筆致は、マネの精密な絵画とは一線を画すもので、けっこう粗いというか大胆な描き方ですね。それでいながら対象をしっかり捉えてしまう。そのアンバランスに感じる対比が、微妙に心に響いてきました。絵の魅力のひとつだよねと原点に戻るような思いです。


「窓辺の若い女性」という絵がとても気に入りました。また有名らしいのですが「自画像」も。とっても男性的な視覚を持っていた人だったのではないだろうかと思います。


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