グッバイ、サラリーマン！

勤続31年11ヶ月。今日、正式な退職願を出したことは、別のBLOGに書いた。もう考えつくしたためか、あるいは次のステップを考えなければならないプレッシャーの大きさのせいか、退職願に関しては何の感慨も湧いてこない。

サラリーマンは、たいていのことは自分で考えない人種であったと気づく。周りを見れば、同じ境遇に置かれた仲間がたくさんいるし、わからなければ気心の知れた仲間に聞けばいい。誰かが模範解答を出していて、それをカンニング。忘れていれば、チェックしてくれる人までいたりして。周りと同じことをしていれば済んでしまう。自ら考えなくても気楽に暮せる。群れの中の安寧な生活の魔力。

税金の申告のこともしらない。したこともない。年末調整ってなんだ？だいたいいくら納税していたんだろう。健康保険のことも保険証を気にかけるくらい。年金の仕組みも難しいみたいだ。いくらもらえるのかも正確には知らないで定年になる。なんとかなるさ。みんなやっているし。会社の名刺を出せば、外部の業者だってヘコヘコするしね。

自分の真の姿、真価に付いては、いつまでもわからない。ひとりで行動したり、周りに逆らって信念を貫くなんてことはないから（そうしていれば組織の外へ弾かれてしまう）、知るチャンスだって全然ないわけだ。別にそのようなことを非難しているわけではない。ただ羊の群れに暮していたんだ。そのことを改めて確認しようとしている。