たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

『地球の温暖化』で世の中は賑やか

知人が開いている喫茶店に出かけた家内が、その知人からヘンなことを聞かれたという。
「ご主人は(ボクのこと)、CO2が温暖化の犯人だなんてウソだと言っていない?」
「ハイハイ、いつも言ってますよ。そんなの嘘っぱちだって。」と家内は応える。
「そうでしょう! それなら、これからは寒冷化だなんて言ってない?」
「ウンウン、それも言っている、言ってる!あと数年でやって来るって。」


まったくおかしな会話だ。
この知人はすでに退職してしまったが、もと優れたエンジニアであり、ボクの方はまだ現役ではあるが、ただのエンジニアというわけで、たぶんこちらへ探りを入れたのだな。最近、何を考えているかを探ったのだ。


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気温と大気中CO2濃度とは相関があるのは確かだ。しかし相関があるといっても、CO2が原因で気温が上昇するのと、気温が上がったのでCO2が増えるのでは、因果関係がまるで逆方向だ。


で、この2つの物理量の相関を何年にもわたって調査してグラフ化したものが発表されている。
それによると、気温変化があってそれに半年から一年半くらい遅れてCO2濃度が変化する。因果関係の議論に関しては、これで充分な結論を与えているように思える。


ボクが直感的に感じるのは、大気中の340ppm程度(0.034%)の低濃度のガスが数パーセント増減したくらいで、気温変化という劇的な現象が起きるのだろうかという疑問だ。0.034%の数パーセントといったら、0.002%というとてつもない微量のCO2濃度変化だ。
地球気温が300Kとして、2℃程度上昇すれば絶対温度の約0.6%の変化に相当する。0.002%のCO2濃度変化が、0.6%の温度変化を与えることになる。300倍くらい敏感に反応していることになるので、これはカタストロフィー現象といっていいだろう。


そんなクリティカルに激変するメカニズムはどこにあるのだろう?水が零度を境に、固体になったり液体になったりする相変化のような激変メカニズムがどこに?CO2濃度が2倍にでもなったら地球は煮えたぎるのだろうか。0.002%の微量CO2が加わることで、劇薬のような効き方をするものだろうか。


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これまでの研究で、現在は温暖化の頂点にあり、数年程度で寒冷化に向かうといわれている。過去の地球の歴史は、温暖化と寒冷化をいく度か繰り返し、温暖化で生物種の繁殖が起き、寒冷化で絶滅が大量におきる。寒冷化の影響で次第に南方でしか農作物が収穫できなくなり、北方の生物が飢えてしまう。この時期に民族の大移動が起き、その結果戦争が頻発するということだ。


実際に科学者の間では、来るべき寒冷化にどう備えるかを議論し、対策の実験まで始まっていると聞く。地球の環境温度は、雲量に左右されているというのが本当の姿で、この雲量を制御しようというのだ。