たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

エゴについて

『非属の才能』という変わった本を読んだ。

まわりから浮いているあなた、のけ者になったことのあるあなた、おめでとうございます。
あなたには、非属の才能があります。

というような扉の言葉があって、群れと同調しない人、同調できない人へのエールを送るような内容だ。


非属の才能については、また別の機会に書いてみたいと思うが、この本の中でハッとしたのは「ゆで蛙」の話。水の中にいる蛙を、容器ごと暖めて加熱していくと、蛙はその温度変化に気づかず、やがてゆであがってしまうという有名な話があるが、実は人間はその蛙よりバカかもしれないという内容。


端的に言って環境問題。
30年も前から、このまま環境問題を放置していたら、地球は大変なことになると学者は警鐘を鳴らし続けているのに、この30年間で大気中のCO2増大や、森林破壊にブレーキがかかったのだろうか。
蛙を笑うことなんか出来なくて、地球はやがて煮えたぎり人類はゆであがるのではないだろうか。こんな内容だ。


地球全体がダメになるかもしれないというときに、個別の小さな部分でエゴを丸出しにして、自分だけは損を引き受けたくないと頑張る人や国。人類は本当に賢くて、困難を乗り越える能力を有しているのだろうか。あるいは自分だけは損なことを引き受けたくないと皆が言い張って、船全体が沈没してしまう運命を辿るのか。まだまだ沸騰なんかしないと楽観視しているうちに、急速に終末が迫るような気がする。それを防ぐには「知性」だけでは不足しているかもしれない。




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