たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

絵画

モノクロ画のトーン

最近気が付いたのは、昔に自分が描いた鉛筆画のトーンが単調で、シンプルだったということです。極端に言ってしまえば、紙の白地と鉛筆の筆跡のある濃いところの2つのトーンしかありません。鉛筆には、8Bくらいから9Hくらいまで19くらいの濃さが準備されて…

鉛筆で描く

自宅の周辺は天竜川に向かって下る緩やかな斜面になっています。近所にお屋敷があり、上の道路からお屋敷と周辺の林を見下ろす景色が好きで、とくに林の中を下る道は風情があって、散歩のたびに眺めます。 いつか描こうと思いながら放置していましたが、鉛筆…

風景鉛筆画

何度か出かけた駒ヶ根の中沢と東伊那の中間にある原という地域の風景画です。原地域は、この通りを山に向かって登るだけで、地域の人以外ほとんど人がいません。通り沿いの家々は、ほとんどが下島という姓です。以前絵を描いていたらお茶をいただいたりしま…

鉛筆という道具

別のブログで、日ごろスケッチなどで愛用している鉛筆のレビュー記事を2つ書きました。いずれも短いものですが、実使用経験に基づいています。 鉛筆比較 鉛筆比較 2 有名ブランドのシリーズ化された鉛筆がある一方で、無名に近いけれども魅力ある鉛筆も世の…

鉛筆で描く

先の休日に教室の生徒さんと風景を描きに出かけました。建物の構造をしっかり見てパースに注意しながら描くことをテーマにして、比較的近いところに見えるお屋敷を選びました。難しいのは、建物(実際は門構え)が建っている地面が高台にあり、こちらの目線…

鉛筆画

ところで先日、ある詩誌をやっている方からモノクロ画の依頼を受けました。これまで鉛筆画はいくつか描いていますが、どちらかというと下書き線に近いものです。独立した鉛筆画として描いてこなかったので、モノクロとして見れる仕上げをしようと取り組み始…

ラボルトをいろいろと手直し

濃淡のグラデーションがうまくいっていないと考え直しました。画像補正をやる方はわかると思いますが、レベル補正の際の白から黒までのヒストグラムの山の形が歪んでいるということです。白と黒のピクセル数が多いのに中間の濃度のピクセルが少なく、あるい…

ラボルトの2回目

昨日は絵画教室。ラボルトの頭像の2回目です。 背景を描かずに表現するならば、石膏のハイライトが真っ白というわけにはいかず、木炭を多少乗せて描くしかありません。すると石膏像が全体的に黒い感じになります。その中でトーン表現をすることになります。…

木炭デッサンに取り組む

すこし日が経ちましたが(6/16)、絵画教室で、新たな石膏像の木炭デッサンに取り組み始めました。パルテノンとかラボルトとか呼ばれている頭像です。パルテノン神殿から出土した女神ビーナスの頭部で、ラボルト伯爵が所有していた由来があるそうです。埋も…

写実画に脚光とか

昨日(6/17)の読売新聞に、『写実絵画 「明快さ」で脚光』という記事が載っていました。写実画が人気を博しているとのことで、不況にもかかわらず画廊やアートフェスタの売り上げも伸びているということです。 その理由のひとつとして、美術運動の衰退があ…

もう一枚を仕上げる

いつまでも迷っていても進まないので、筆を入れて仕上げとしました。スケッチ会のもう一枚の方です。絵画の仕上がりにはルールも定石もありません。したがっていつも一発勝負で、繰り返しもありません。 ときどき私のようなものにも絵の相談をされる方がおら…

スケッチ会の一枚を仕上げ

安曇野スケッチ会(5/19)の午後に描いたものを仕上げました。長らく放置というか眺めていましたが、今日バッと筆を入れ、もう完成!と宣言してしまう感じ。手を入れているとキリがありませんからね。描きはじめからの画像も、再度掲載します。どんな風に手を…

円盤投げ半身像の木炭デッサン完了

今日先生のところで石膏デッサンの仕上げをしてきました。今日は仕上げるからねと、始めからプレッシャーをかけられ、おかげで集中できました。なんとか昼には先生のOKをいただき、このデッサンは完了となりました。3回の教室で各3時間くらい、家で少々描い…

無いものを探す

水彩画を仕上げるとき、心を悩ませるのは「無いものを探す」苦しさです。目の前のものを写生するのは、ものをよく見て絵の上に再現させればできます(むろんものをよく見ること自体にも別の難しさはありますが)。でもそれでは、写し取るだけの行為になって…

心で反芻している

絵を描くときに「できるとは、何だろう?」とよく自問します。プロが使う道具をそろえ、紙なども準備して、自分の腕と頭を除けば、すべて条件が整っているのに、憧れの画家のようには描けないし、プロのようにはなりません。そこにはどんな要素が必要なのか…

木炭デッサン〜つづき〜

今日は絵画教室に出かけました。4月より取り組んでいる「円盤投げ半身像」の木炭デッサン3回目です。この前の5/19スケッチ会の絵画講評の時間や、お話をしていたり、お茶をしていたりで、実際手を動かしている時間がやや短かかった教室でした。とはいってもお…

スケッチの途中経過

スケッチ会で早描きした風景画に少し手を入れて、もうすぐ完成というところまできました。いったん頭を冷やすために掲載します。(掲載してみるといろいろと客観的に眺められるのです)一枚目。5/19の午前中のちひろ美術館からの風景。 ラングトンF6ブロック…

スケッチ会に出かける

今年の春のスケッチ旅行は、やや近場の「安曇野スケッチ会」となりました。推薦コースや道案内などを託されてしまい、その準備に追われたりしてバタバタしていました。5/19に参加メンバ7名で、安曇野に出かけてきました。お天気が崩れそうで崩れないという状…

ときどき飽き足らなくなり・・・

水彩の風景画を描いていて、完成が近づいたなという頃に筆が進まなくなります。自然にそうなってしまう部分と、意図的にそうしている部分があります。完成して筆を置くその直前に、「ためらい」があるのがその理由だと思っています。 最初に風景に接したとき…

石膏デッサン その3

昨日、絵画教室で石膏デッサンのその3を始めた。 「描きごたえがあるけれど、半身像をやる?」 との先生の問いかけに、素直にハイと答える。 物置部屋から、円盤投げ半身像という石膏モデルを運んでくるのがちょっと大変だった。なにせ重い。高さは1mくらい…

大きな風景を描きたくなり・・・

約1週間前から、大き目のアルシュ紙に風景画を描き始めている。風景の場所は、中沢の原地区というところ。以前にも描いたことがあるが今回は新緑の景色にしたい。それにしてもスケッチに出かける場所が車で5分ほどの場所。あまりにも近場だ。 透明水彩 アル…

いちおう完成とする

水彩風景画の残り5%の仕上げだが、眺めては直すうちによくわからなくなった。こういう時は手を休めて放置するのがいい。わからないまま迷走しなおも手を加えていくと、ろくなことはない(なかった)。たいてい説明しすぎ、くどくなりすぎ、いじりすぎて失敗…

赤穂中割の絵は、ほぼ完了か?

描きかけの水彩画だが、眺めては描きという繰り返しで(じっさい眺めている方が長いのだが)、もういいかという気分になってきた。 こんなとき家内に何気なく見せる。長年見慣れていることと遠慮がないことで、かなり辛目の採点をする厳しい批評家なのだ。す…

石膏デッサン2枚目が完了!

昨日(4/21)、絵画教室にてアリアス石膏像の木炭デッサンを描く。アリアスのデッサンの2枚目。3月より描き始め、3回目の教室でようやく先生のOKが出る。石膏と格闘した教室はこんな空間。 《完成したばかりのデッサンとモデルのアリアス像》 今回のデッサン…

水彩画のその後

だいぶ色をのせて、ほぼ80%の完成度かな。 ただし手前の土手や水路などどの程度描いたらいいのか、少し迷う。描き込めばその分が明瞭にはなるが、描きたい主役の木立と家並みが弱くなる。たぶん全部描くと、細密画のようになって別の味わいになる。自覚のな…

さらに着色して

駒ヶ根の赤穂中割の水彩風景画に色を重ねていく。水彩画のプロセスは長くて、仕上がりがなかなか予感できない。下塗りしたりある濃さの部分だけ塗ったりしているので、仕上がりが見えてこない。でも当初描きたいと思っていたイメージにだんだんと近づいてい…

何を捨てて、何を見せるか?

上手に撮られた写真をみるとき、ワクワクする。その理由のひとつは構図だ。大胆にトリミングされ余計なものを捨てている。ここまでカットしていいのかと思うくらい。目線を他に散らさせない。見せたいものを鑑賞する者にグッと突き出している感じだ。あえて…

さらに着色する

すこし用事が入ったりして、描きかけの水彩画から気持ちが離れそうになった。経験論だが、一気にある程度行ってしまったほうが絵はうまく行く気がする。忘れた頃に再開しても気が抜けている。 今日、色を追加して作業を進めた。こんな感じ。 自分としては破…

さらに着色

駒ヶ根の赤穂中割の水彩画をさらに着色していく。撮影した写真を参考には見るけれど、そのとおりには描かない。この段階になるともう自分のイメージ世界に埋没している。この絵の中に自分が入っていき、その道を歩き橋を渡り向うの茂みを眺める・・・という…

はじめは水貼りから

スキーシーズンもほぼ終了。外も暖かくなりスケッチに出かける環境と気候になってきた。そこで水彩紙の水貼りを2枚仕上げた。あとは乾くのを待っている。手前は、たぶんマーメード紙のB3サイズ・300g。いつも使っているシナベニアに貼った。奥のものは、アル…