たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

絵画

やっとギャラリーサイトが完成

信州の風光に触れて描き始めた水彩画や鉛筆画のいくつかを ギャラリー形式で展示するサイトが、完成しました。 計画してからずいぶんと時間がかかりました。 ●Hideaki Yamagishi Works: http://gallery.eclatcolors.com/index.html 全体的にすっきりシンプ…

アルシュ紙に描く

先日、自由時間を使って駒ヶ根の光前寺へでかけました。のんびりと古刹を眺めたい気分だったこと、そこから絵の題材を探すことが目的でした。今まで描いたことのないテーマで、水彩画を試みたい気分です。 山門をくぐり、小さな流れのところに橋が架かってい…

ファブリアーノ紙で描く

イタリアから帰国したSさんから、大変貴重なお土産をいただいた。イタリアの水彩紙ファブリアーノ紙とフランスのアルシュ紙だ。なかなか取り組めずにいたのだが、ようやく、ファブリアーノ紙に水彩画を描いてみた。 いただいた紙はやや薄い200g。しかし水貼…

次のステップにむけて

これまで描いてきた水彩画は、どちらかというとスケッチに近い存在だった。それを水彩画と呼ぶこともあったが、本作(タブロー)の水彩画との距離感はあった。 スケッチと本作のちがいのひとつは、線の扱いにある。 線とは太さを持たないものと定義されるが…

作品展のアクリル画 その2

7月末に開催された教室の作品展に展示したアクリル画の2番目です。前日まで筆で塗っていて、ひえ〜間に合わない!と焦って、結局時間切れで出してしまいました。完成度があがっていない感じが、今見てもわかります。 でも、この絵を描くときから、自分の静…

しばらく更新から遠ざかっていました

8月は、地元駒ヶ根で2つの作品展をほぼ同時期に開いてしまったため、とても忙しい思いをしました。ひとつは先生の教室の作品展。もうひとつは家内との二人展です。(すでに両方とも終了しています) 教室の作品展では、アクリル画を3点展示してもらいました…

ルノアールの恋人の絵画

以前から気になっていた、ルノアールの描いた、彼の恋人の絵。 夏(習作)と題され、サロン入選作だそうです。 気になった理由は、恋人のリラックスした服装、髪型、そして憂いをたたえた表情です。ルノアールの好みの女性のタイプだったのだろうかなどど想…

ラファエロの模写

先日からフェルメールやルノアールの人物像を、鉛筆で模写しています。とくに魅力に富んだ微妙な表情を模写することは、かなり根を詰める疲れる作業です。それは顔の表情は、少しでも狂いがあると魅力の表情が変わってしまうためです。そのため正直、顔を正…

鉛筆模写 ルノアールの少女

デッサンの練習のため、今度はルノアールの絵画に出てくる少女の模写にトライしました。じつはこの絵画は、自分にとって長い付き合いです。というのは自分の子ども時代に、父親が安物の複製品を部屋に飾っていて、家の中でいつも眼に触れていました。こんな…

フェルメールの模写

友人の絵画作品展の初日に花を持って挨拶に出かけたら、すてきな水彩画が展示されていました。彼女らしい水彩絵の具の使いこなしで、なかなかの納得の水彩画が並んでいました。題材は、勉強に行っていたイタリアの風景が主でしたが、その横にフェルメールの…

寄贈してしまいました

別のBLOGに書いた水彩画の展示の件ですが、けっきょく寄贈することにしました。 ●自分のHPより カナダバンクーバーのRufas Lin Galleryに、期間限定で自分の水彩画(冬の晴れた日)が展示されています。 ・展示場所:Rufas Lin Gallery ・展示期間:2011年1…

アクリル画

昨年秋に描き始めたアクリル画です。教室で描いているためモチーフは静物です。長いこと眺めてきましたが、もう完成でいいかなと思いました。静物に向かい合うとき、その静物たちが支配している空気の広がりが気になります。それが描けているのか、眺め続け…

水彩画2点

描き始めは昨年。棚に置いて近くを通るたびに眺めているけれど、なんだか決め手を欠くようなきがして放置していた絵が一枚。それとこの12月に現場でサラッという感じで描いたものがもう一点。いつも絵の完成ポイントはよくわかりませんが、もういいやという…

鉛筆で中沢丘陵を描く

教室の題材として、下平という河川敷のような広い風景、および中沢の丘陵の風景を描きました。生徒さんを背にしてデモ描き。それぞれ15分くらい。 F4スケッチブック 4B、2B、H鉛筆 田んぼの遠近感を表現することがテーマです。 F4スケッチブック 4B、2B、H鉛…

風景画は盛ん?

絵にまつわる仕事をしていて、驚きとともにわかってきたのは、この地域で絵を描く人のほとんどが風景画を描かないという事実です。その理由は定かではありませんが、推察するに2つの理由があると思います。 ひとつは、信州や駒ヶ根の風景がきれいだ、魅力的…

好きな絵は、何に反応しているのだろう

好き嫌いといっては身もふたもないのだが、じっさい一方で好きな絵というものがあり、その対極に上手いけれど好きにならない絵というものがある。この辺の違いは何によるのか、まだよくわかっていない。 絵を描くとき、上手と下手があって、できた絵を見ると…

教室の鉛筆画デモ 2

水平線が描けるようになれば、道なり川なり自分の足元から水平線に向かう線の練習をしていただく。 しかしここはとても躓きやすいポイントだ。道の線がうまく描けないのだ。たいてい角度が狂う。おおかたは上空にいる鳥の目線の絵になってしまう。これを自覚…

教室の鉛筆画デモ

絵画教室では、いま色を使わず鉛筆だけで描くことを試みている。構図を取ることに慣れて、さらにトーンの表現を鉛筆でやってみることに注力している。そんな訓練のなかで上達をはかろうというもくろみ。 イーゼルを立て生徒さんに背後から見ていただいて、構…

鉛筆画に手を入れた

2〜3年くらい前に描いた鉛筆スケッチ。いまながめるともの足りない。描法が徹底していない感じ。すこし手を入れた。 それに鉛筆画の描き方みたいなものを急遽まとめる必要も出てきた。 ホームページに掲載している木曽福島の鉛筆画が2枚。 木曽福島の通りに…

木炭デッサン〜カッパビーナス〜

昨日は絵画教室。ようやくカッパビーナス像のデッサンが完了。前回は首から下を描いたが、今回は顔および頭部を仕上げた感じだった。背景は描かなかった。先生のOKもいただいた。 カッパビーナス像 木炭紙(650×500mm)に木炭 今回ほど勉強になったデッサンは…

作品展が終わる

かよっている絵画教室の作品展が、駒ヶ根菅の台のギャラリーKomorebiで開催され、先日11日に終了。このところ木炭デッサンにいそしんでいて作品らしいものがなかった。そこで、なんとなく未完だった水彩画に手を入れて、お茶を濁して出品した。 安曇野の田園…

木炭デッサン 〜カッパビーナス3回目〜

2回目が終わった時点で、首から胸へと落ちていく面のとらえや、左肩が手前につき出しているダイナミックな厚み感が弱いとわかった。つまりは、立体としてのとらえが弱いということだ。 先生からの指摘で、もっと黒くなってかまわないから木炭をたくさん使う…

どこを目指して?

先日、絵画教室でカッパビーナス像の木炭デッサンに取り組んでいるときに、先生からふと問われた。木炭デッサンを勉強することが、水彩画にどのような影響を与えそうか、あるいはすでに与えているか、という問いだ。微妙でかつ重要なポイントで、じつはこの…

木炭デッサン===カッパビーナス像===

次の石膏デッサンは、続けてビーナス像。今回のビーナス像は、先生から描きましょうと勧められた。カピトリ−ノのヴィーナス胸像というのが正式の名前らしいが、通称カッパヴィーナスと呼ばれている。胸をあらわにした美しい女神像で、大きさは高さが40cmくら…

お寺の山門を描く

絵画教室の題材としてお寺の山門を選んだ。日中の日差しが強く熱中症にならないよう配慮し、木陰で描こうという魂胆だ。今回も鉛筆で描き、着彩はしないことにした。構図を取ることと、トーンをとらえて画面の上で構成すること。 でもテーマとしてやや難しか…

エゴン・シーレに取り付いたもの

NHK放映のエゴン・シーレの番組を見たお客さんが、すっかりシーレの魅力に取り付かれてしまったらしい。今日お店にやってきて、お店においてある小さなエゴン・シーレの画集を眺めて、さらに感嘆の度合いを深めているようだった。でも自分が驚いたのは、エゴン…

サンプル画に手を入れる

6月の教室で、天竜川の広い河川敷の近くで絵を描いた。風景画の基本になる水平線とそこから派生する道の流れを意識することがテーマ。道の風景を鉛筆で描いてもらった。 いつもやるのだが、描く前にデモンストレーションをする。生徒さんが見ている前でだい…

木炭デッサン・ラボルト完成

もう10時間は優に越えているはずだが、今日ラボルトの木炭デッサンが完成。 描けば描くほど見えてくるものがあって(これまで見えてなかっただけなんだと気づくことが多くて)、どんどん完成が遠のいていく。これが果たして入門編で描かされる石膏なんだろう…

現場での鉛筆スケッチ

野外教室で、生徒さんに自分のスケッチブックを見せながら、こんな構図で、ここに注意しながら描きましょうと手振り身振りでサンプルでスケッチしたものがいくつかある。もったいない気がして、あとになり現場の風景を思い浮かべながら、鉛筆を入れて仕上げ…

水彩画からのスケッチ

以前、水彩画にしたものを元に、鉛筆でスケッチしてみた。なんだかこの風景は、こちらに突き刺さってくる感じがする。風景の呼びかけというレベルではなく、風景の挑戦状を突きつけられた気がする。この感覚はちょっと名状しがたい。風景を写実的に描いてい…